お酒は飲み方によっては毒にも薬にもなります。
ですので、正しい知識を持っておくにこしたことはありません。
一番重要なのは、当たり前のようですが、飲む量です。
1日のお酒の適量は日本酒なら1合まで、ビールは大びん1本まで、
ウィスキーはシングルで2杯までといわれています。ワインならグラ
ス1~2杯といったところでしょう。
個人差はありますが、お酒に極端に弱い人や強い人を除けば、だいた
いこのくらいの量でいい気分になれます。ここで踏みとどまるのが肝
心です。
これ以上になると、だんだん理性が鈍り、脈拍が早くなったり体温が
上がったりと、心身の影響が大きくなります。許容量を超えるとどう
なるかはいうまでもありません。何よりも問題なのは、毎日多量に飲
み続けると血中の中性脂肪が増え、やがて動脈硬化や肝臓障害などを
引き起こす可能性があります。特に中年期にさしかかると、アルコー
ルの分解能力は次第に衰えてきます。できるだけ適量を守り、少なく
とも週に1回は休肝日をつくって肝臓をいたわることが大切です。
次にお酒の種類ですが、おススメは醸造酒、特にワインです。
ワインの大きな特徴は、同じ醸造酒でも日本酒、ビールなどがいずれ
も穀物から造られているのに対し、ブドウの実から造られていること
です。ブドウの木は実をつけるようになると根幹が年に1メートルず
つ伸びるといわれ、ブドウの収穫が最大量になる頃には、地下10メー
トルから15メートルの長さになって、地中の深い部分からミネラルた
っぷりの地下水を吸い上げます。一方、米や麦などの穀物は、どんな
に長くても数十センチしか根を伸ばせないので、ブドウほど豊富な地
中の栄養素を吸収することができません。まずこれが根本的な違いで
す。さらに、日本酒やビールは水を加えてつくられていますが、ワイ
ンは一滴の水も加えず、ブドウの果実だけで作られていることも大き
な違いです。ワインは、ビタミン、有機酸、タンパク質、ブドウ糖な
どの素となるミネラル分をたっぷり地中から吸った上に、発酵を経て
ビタミンをはじめとしたさまざまな栄養素が加わった、きわめて栄養
価の高い飲み物なのです。
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